AB98-54B

入出力48点TTLレベルパラレルボード

製品の概要と特長

製品仕様

入出力回路の構成と機能

ボードアドレスの設定

入出力バッファICの交換

外部との接続


製品の概要と特長

本製品AB98-54Bは、NECパーソナルコンピュータPC-9800シリーズにTTLレベルパラレル入出力機能を付加する拡張ボードです。
PC-9801本体、又はI/O拡張ユニットに用意された拡張スロットに装着する事により、基板1枚あたり48ビットのTTLレベルパラレル入出力機能が増設されます。

主な特長
  1. TTLレベル入出力48ビット(8ビット6ポート構成)の取り扱いが可能です。
  2. 全入出力にバッファICを使用し、入力時には、シュミットトリガが入力,出力時には大電流ドライブ(IOL= 24mA) が可能です。
  3. バッファの入出力設定は全てソフトウェアによる制御です。又、電源立ち上げ時及びリセット時の入出力方向をジャンパで設定が可能です。
  4. 16ビットフルデコードのアドレス・デコード回路によりPC-9801の限られたI/O空間をむだにしません。

AB98-54Bの写真


製品仕様

入出力ビット数:48ビット
入出力バッファ:74LS245 相当品(注1)
入出力 定格 ・印加電圧 :5.5V(MAX)(注2)
      :−0.5V(MIN)
・入力電圧
  Lowレベル(VIL):0.8V(MAX)
  Hiレベル (VIH):2.0V(MIN)
・入力電流
  Lowレベル(IIL):−0.7mA(MAX) @ VSUB>IL= 0.4V
  Hiレベル (IIH):20μA(MAX) @ VIH= 2.7V
・出力電圧
  Lowレベル(VOL):0.4V (MAX) @ IOL= 12mA
  Hiレベル (VOH):2.4V (MIN) @ IOH= −3mA
・出力電流
  Lowレベル(IOL):24mA (MAX) @ VOL= 0.5V
  Hiレベル (IOH):−15mA (MAX) @ VOH= 2.0V
入出力方向:8ビット毎にソフトウェア設定
リセット時入出力方向:ジャンパ設定により入力/出力切換
バス型式:PC-9801 拡張バス準拠
占有I/Oアドレス:8アドレス
I/Oアドレス配置:連続,奇数,偶数アドレス配置の選択可能
電源電圧:+5V ±5%単一
消費電流:850mA (MAX)
500mA (TYP)
動作温度範囲:+5 〜+50℃
保存温度範囲:−15℃〜+70℃
注1:ICソケットに実装
注2:コネクタのGND端子を0Vとした時の値


入出力回路の構成と機能

入出力回路

入出力端子は、10KΩの抵抗で、+5Vにプルアップされています。
入出力の方向制御は、方向レジスタにより制御します。

・方向制御

バッファの入力/出力方向切り換えは、8ビット毎(1ポート毎)に方向レジス タが制御しています。
方向レジスタの内容と方向の対応は下表の様になります。

方向レジスタの内容方向(動作モード)
1入力動作
0出力動作

電源立ち上げ時又は、リセット時の方向レジスタの内容は、ジャンパにより1 ポートごとに設定できますので、入力又は出力固定で使用する場合、方向切り 換えジャンパの設定のみで、ソフトウェアによる初期化を省略することができ ます。

・入力動作

入力動作は、方向レジスタが「1」の時行われます。入出力端子の入力電圧レ ベルは、TTLレベルで、以下の通りです。
   
 Hi レベル  2.0 [V] (MIN)
 Lowレベル  0.8 [V] (MAX)

入力電流は、以下の通りです。
   
 Hi レベル 20[μA] (MAX)   但し、入力電圧2.7V時
 Lowレベル −0.7[mA] (MAX)  但し、入力電圧0.4V時

※ 電流値でマイナス極性は、本ボードから流れ出る事を表します。

入力レベルと入力データ
入出力端子の入力レベル入力データ
Hiレベル1
Lowレベル0
開放時(未接続)1

・出力動作

出力動作は、方向レジスタが「0」の時行われます。
出力動作時は、トーテムポール出力となります。(2ステート出力)
入出力端子の出力電圧レベルはTTLレベルで、以下の通りです。
       
 Hi レベル 2.4 [V](MIN) 但し、出力電流-3mA時
 Lowレベル 0.4 [V](MAX) 但し、出力電流12mA時

出力電流特性は以下の通りです。
       
 Hi レベル −15[mA] (MAX) 但し、出力電圧 2.0V時
 Lowレベル  24[mA] (MAX) 但し、出力電圧 0.5V時

出力データと出力レベル
出力データ入出力端子の出力レベル
1Hi レベル
0Low レベル

出力データは、読み出す事ができ、電源立ち上げ時又は、リセット直後は、(リセット時出力設定の場合)出力データを書き込むまで出力レベルは、「Hiレベル」を保持しています。

※3ステート出力

本ボードの出力は、通常2ステートですが、方向レジスタを「入力動作」に設定しますと、出力バッファを8ビット単位でHiインピーダンスとする事ができます。
但し、入出力信号はプルアップされているため、出力電圧レベルは、Hiレベルとなります。


ボードアドレスの設定

本ボードでは、PC-9801のI/Oポートアドレスを8アドレス占有します。本ボードが使用するI/Oポートアドレスはディップスイッチで任意に設定でき、ポートアドレスの配置方法は、

 ・連続アドレス配置 (I/O ポートアドレスの偶数/奇数アドレスを使用する)
        例:00D0H,00D1H,00D2H,00D3H
          00D4H,00D5H,00D6H,00D7H
 ・偶数アドレス配置 (I/O ポートアドレスの偶数アドレスを使用する)
        例:00D0H,00D2H,00D4H,00D6H
          00D8H,00DAH,00DCH,00DEH
 ・奇数アドレス配置 (I/O ポートアドレスの奇数アドレスを使用する)
        例:00D1H,00D3H,00D5H,00D7H
          00D9H,00DBH,00DDH,00DFH

のいずれかを選択する事が出来ます。

出荷時は連続配置に設定されていますので、以下の様にポートアドレスが割り付 けられています。

I/Oアドレスポート
00D0H
00D1H
00D2H
00D3H
00D4H
00D5H
00D6H
00D7H
入出力ポートA(PORT A)
入出力ポートB(PORT B)
入出力ポートC(PORT C)
入出力ポートD(PORT D)
入出力ポートE(PORT E)
入出力ポートF(PORT F)
方向コントロール(DIRCON)
予約(他のI/O使用禁止(RSV)


入出力バッファIC交換

本ボードでは、すべての入出力バッファICがICソケットを使用して実装されているため、
目的に応じてバッファICを交換する事ができます。
実装済バッファICは74LS245ですが、以下のようなICも使用することができます。

 74LS245  :非反転スリーステートバッファ(標準実装)
 74LS640  :反転スリーステートバッファ
 74LS641  :非反転オープンコレクタバッファ
 74LS642  :反転オープンコレクタバッファ
 74LS645-1 :非反転スリーステートバッファ(IOL=48mA 出力)


外部との接続

外部との接続は付属の50ピン・アンフェノールコネクタ付きケーブル、もしくは以下型名のコネクタを使用して接続します。

 ・ケーブル側:第一電子工業(株)製 57F-30500 または相当品

コネクタ信号表
コネクタ
ピン番号
信号名 コネクタ
ピン番号
信号名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
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15
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18
19
20
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22
23
24
25
PA0
PA2
PA4
PA6
PB0
PB2
PB4
PB6
PC0
PC2
PC4
PC6
PD0
PD2
PD4
PD6
PE0
PE2
PE4
PE6
PF0
PF2
PF4
PF6
 GND
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
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41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
PA1
PA3
PA5
PA7
PB1
PB3
PB5
PB7
PC1
PC3
PC5
PC7
PD1
PD3
PD5
PD7
PE1
PE3
PE5
PE7
PF1
PF3
PF5
PF7
 GND

・基板側コネクタ:第一電子工業(株)製 57RE-40500 または相当品


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