AB98-47B

入力16点絶縁型/出力16chリレーボード

製品の概要と特長

製品仕様

入出力回路の構成と機能

ボードアドレスの設定

外部との接続


製品の概要と特長

AB98-47Bは、NEC製パーソナルコンピュータPC-9800シリーズ用絶縁型入出力ボードです。
16点の各入力は完全に独立しているためグランド・レベルの異なる機器を接続することができ、リレー出力は1Aの負荷をドライブすることができます。

主な特長
  1. 入出力を8ビット(バイト)または16ビット(ワード)単位でおこなえます。
  2. リレー出力は最大220VDC迄の電圧の制御が可能です。
  3. フォトカプラ入力は、全チャンネル独立していますので、基準電位の異なる機器を接続することができます。
  4. モニタLEDにより各チャンネルの入出力状態を目で確認できます。
  5. 入力のうち4点は入力信号によって割り込みをかけることができます。
  6. 16ビットのアドレス・デコード回路により限られたI/O空間を有効に利用することができます。

AB98-47Bの写真


製品仕様

出力チャンネル数:16チャンネル
入力点数:16点
出力方式:リレーa接点出力(b接点出力も可能)
入力方式 :フォトカプラLED入力
コモン :入力回路の任意チャンネルをアノードコモン設定可能(1点)
出力定格 ・許容電力        :60W(MAX),50VA(MAX)
・許容電圧        :DC220V(MAX),AC125V(MAX)
・許容電流 :1A(MAX)
出力特性 ・接触抵抗(初期値)   :50mΩ(MAX)
・最大接点開閉回数    :50万回以上 @30V-1A R負荷
 (電気的,機械的)
・耐衝撃(誤動作)    :30G
・耐振動(誤動作)    :10G 複振幅3.3mm
・最大開閉ひん度(機械的):10回/秒
・動作時間        :5mS(MAX)
・復帰時間        :5mS(MAX)
入力定格 ・入力耐圧(VINMAX )   :機種により異なる 注1
・逆入力耐圧(VINR )   :−(VINMAX ) V(MAX)
入力特性 ・入力電圧(VIN)    :機種により異なる 注1
・入力電流 (IIN)    :機種により異なる 注1
・ON 時間(TdLH)      :3μS(TYP)
・OFF時間(TdHL)      :80μS(TYP)
バス形式:PC-9801拡張バス準拠
入出力ポート:8ビット×2ポート又は16ビット×1ポート
I/Oアドレス配置:偶数,奇数,連続配置の選択可能
占有I/Oアドレス:2アドレス
I/Oアドレス設定:DIP・SWによる16ビットフルデコード
電源電圧
(バス,外部供給)
:+5V±5%
消費電流(バス供給) :バス供給単一動作時   1A(MAX)
             0.9A(TYP)
:リレー電源外部供給時  0.3A(MAX)
             0.2A(TYP)
動作温度範囲:+5℃〜+50℃
保存温度範囲:-15℃〜+70℃

注1: 機種別の入力耐圧と入力電圧は下表の通り
機 種 名入力耐圧 入力電圧入力電流
AB98-47B/1222.0V(MAX) 10.8V(MIN)10mA(MAX)
AB98-47B/0510.0V(MAX) 4.5V(MIN)20mA(MAX)
AB98-47B/2430.0V(MAX) 21.6V(MIN)10mA(MAX)


入出力回路の構成と機能

入力回路

本ボードの入力回路は、フォトカプラLED駆動入力です。

IN+とIN-間に入力電圧を印加するとフォトカプラがONし入力データとして「1」がセットされると共にモニタLEDが「点灯」します。
また、IN+又は、IN-を開放とするか、同電位にするとフォトカプラがOFFし入力データは「0」に戻りモニタLEDがOFFします。
本ボードの入力電流(IN+からIN-に流れる電流)は、約10mAに設定されています。よって、Rfの値は入力電圧のタイプ( /12,/05,/24)により異なります。
アノードコモン入力設定用ジャンパは、全ての入力チャンネルにあり、任意のチャンネルのIN+を一つのコモン(共通信号)として使用できます。
入力信号はフォトカプラを通過した後、CRとシュミットバッファによるフィルタ回路によりノイズ成分が除去され入力レジスタ(入力ポート)にセットされます。

入力端子間電圧と入力データ
IN+とIN-間モニタLED 入力データ
通電点灯 1
非通電消灯 0

出力回路

本ボードの出力回路は、a接点(b接点に切り換え可能)リレー出力です。

出力ポートに(出荷時の設定の時)

 「1」を書き込むと、リレーが「ON(接続) 」
 「0」を書き込むと、リレーが「OFF(開放)」

となります。この状態は次の書き込みが行われるまで保持されます。
また、「1」が書き込まれている場合は、モニタLEDが「点灯」します。

 電源投入時及びリセット時は、リレーの出力は、「OFF」になります。

接点切換ジャンパによって、上記のリレー動作を、b接点出力〔出力ポートに「1」を書き込むと、リレーが「OFF」(開放)し、「0」を書き込むと、リレーが「ON」(接続)する〕に変更することができます。
この場合も、出力ポートに「1」を書き込む(リレーはOFFする)とモニタLEDが「点灯」します。

 出荷時は、a接点出力になっています。

また、リレーの駆動電源は、PC-9801から供給か、外部供給かを選択できます。

【参考】前者のリレー動作は、『ノーマリ・オープン動作(メイク接点)』と呼び、後者のリレー動作を『ノーマリ・クローズ動作(ブレイク接点)』と呼び ます。

出力データとリレーの状態
出力データモニタLED リレー出力メイク接点(ブレイク接点)
1点灯 ON(OFF)
0消灯 OFF(ON)


ボードアドレスの設定

本ボードでは、PC-9801のI/Oポートアドレスを8ビットポート2アドレス占有(使用)し、このI/Oポートアドレスはディップスイッチで任意に変更できます。又、占有するアドレスの配置方法は

 ・偶奇連続配置(I/Oポートアドレスを連続して配置)
 ・偶数配置  (I/Oポートアドレスを偶数番地に配置)
 ・奇数配置  (I/Oポートアドレスを奇数番地に配置)

のいずれかを選択設定できます。
出荷時は、「偶奇連続配置(16ビットポート1アドレス)の00D0H番地」に設定されています。この時、以下の様にポートアドレスが割り当てられます。

読み込み時(I/O READ) 書き込み時(I/O WRITE)
OODOH入力ポート0(IN0〜IN7) 出力ポート0(RLY0〜RLY7)
OOD1H入力ポート1(IN8〜IN15) 出力ポート1(RLY8〜RLY15)


外部との接続

入力と出力はそれぞれに専用のコネクタが配置されています。

外部I/Oとの接続は付属のケーブル付きコネクタ、もしくは以下の型名のコネクタを使用して接続します。

・CN1  :第一電子工業叶サ 57F-303600 または相当品
・CN2,CN3 :ヒロセ電機叶サ HIF3BA-16D-2.54R または相当品

入力コネクタ信号表 CN2(下段)
コネクタ
ピン番号
信号名 コネクタ
ピン番号
信号名
1
3
5
7
9
11
13
15
IN7+
IN6+
IN5+
IN4+
IN3+
IN2+
IN1+
IN0+
2
4
6
8
10
12
14
16
IN7-
IN6-
IN5-
IN4-
IN3-
IN2-
IN1-
IN0-

入力コネクタ信号表 CN3(上段)
コネクタ
ピン番号
信号名 コネクタ
ピン番号
信号名
1
3
5
7
9
11
13
15
IN15+
IN14+
IN13+
IN12+
IN11+
IN10+
IN9+
IN8+
2
4
6
8
10
12
14
16
IN15-
IN14-
IN13-
IN12-
IN11-
IN10-
IN9-
IN8-

出力コネクタ信号表(CN1)
コネクタ
ピン番号
信号名 コネクタ
ピン番号
信号名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
RLY7
RLY6
RLY5
RLY4
RLY3
RLY2
RLY1
RLY0
RLY15
RLY14
RLY13
RLY12
RLY11
RLY10
RLY9
RLY8
EX+5V
INCOM+
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
COM7
COM6
COM5
COM4
COM3
COM2
COM1
COM0
COM15
COM14
COM13
COM12
COM11
COM10
COM9
COM8
EXGND
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